橋爪 日本人は、神様はおおぜいいたほうがいい、と考えます。
なぜか。「神様は、人間みたいなものだ」と考えているからです。神様は、ちょっと偉いかもしれないが、まあ、仲間なんですね。(中略)
で、その付き合いの根本は、仲よくすることなんです。おおぜいと仲よくすると、自分の支えになる。ネットワークができる。これは日本人が、社会を生きていく基本です。このやり方を、人間じゃない神様にも当てはめる。すると、神道のような多神教になる。
すると、一神教がふしぎです。なぜわざわざ、たくさんあるのを切り捨てて、「一」にするんだろう? それからなぜ、神様にあんなに怒られて、それでも神様に従おうとするんだろう?
わからないです。理解したくてもできないから、一神教を信じるなんて、なんて変な人たちだろう、という結論になる。
じゃあこれを、一神教の側から見てみるとどうか。(後略)
(橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』30-31頁)
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