2016年10月9日日曜日

鍵盤一打H281009日:

六七三

 「憎みあっていたくないから、本気で汗を流す」。ゆらゆら帝国。いいこと言うね。『Singles』で「いたずら小僧」を聞いてある感覚が蘇る。

 体調わるし。休みがあけたら、数箇所診察かな。体力財布と相談で、歯も。

温読書歴070: ドストエフスキー『悪霊』 江川卓訳 新潮文庫、2004(改版)
……改でない方、古い方を持っている。序盤くっそ冗長だが、終盤怒涛の畳み掛けや異様な暗さ、救いの無さは突き抜けている。これが遺作なら、ドスト氏も中二作家の名を博していただろう。到底語りつくせないが、とにかく面白い。内ゲバがひとつのモチーフ。阿部和重の『シンセミア』が好きなら手が合う筈。キリーロフ、シャートフらの名キャラクターを生んだ。端役だが、シガリョフの思想は大審問官の章へ受け継がれる。
色々称賛しているが、長いので、とくに読む必要もないと思う。
煽る奴には注意だ。だって『西洋の没落』の謳い文句が<新社会人必読の書!>って、こんなのまじめに読んでたらまともなレールからは外れていくわけで、さ。いっぽうで社会や身の回りの生活に息苦しさを感じる勢には暗い重い別の世界が救いにもなりうる。かつてはインターネットもそういう不全感を抱く、独特の気品を帯びるような輩の巣窟というか避難所(アジール)だったのだが。ポルフィーリイじゃなくても空気必要と思うわね。含む社会的成功者。ということで、この項おわり。

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