ドイツの英雄スナイパー(プロパガンダ映画の主人公でもある)と、ユダヤ人女性ショシャナの恋、というかスナイパーの一方的な片想いの結末が美しい。同時に胸をしめつけられる。
これをみて、はじめてゴダールの『勝手にしやがれ』のラストがわかったような気がした。
ニタリと笑う男主人公と、ああいうことをしたスナイパーの心情に、違いはない。表現としてとった行動の違いがあるだけだ。
このシーンは、深作欣二の最高傑作『バトル・ロワイアル』の、川田とその恋人のシーンを深く受け取って、それを敷衍したものだろう。
話は変わるが、二人の若者の死んだあとに、「歴史的大事件」は起きる。その感じにも、何かあるかもしれない。
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