2017年7月30日日曜日

引用ノック0938:

フィチノの影響を受けた一団の人々のなかで最もよく知られているのは、ピコ・デラ・ミランドラ(一四六三―九四)であるが、われわれにとって重要なのは、これらの人々の学説の内容が何であったかということよりも、学説の基礎にある精神が時代の機運に照していかなる意義をもったかという点である。すなわち、新興のプラトン主義は単にプラトンやプロティノス、あるいはヤンブリコスやブロクロスへの復帰だけを意図したものでなく、同時のその哲学的立場からヨハネ、パウロ、アウグスチヌスなどの思想を新たに解釈し直し、一般的にいえばキリスト教と哲学との新しい関連を打立てようとするもであり、アリストテレス哲学に無批判的に追随するかぎりキリスト教の真髄は解明できない、という洞察を主要な思想動機とするものであった。(中略)
 再興されたプラトン主義はその基調において神秘主義的であった。(後略)

(永井博『ライプニッツ [思想学説全書]』「第一章 思想史的背景」 勁草書房、1958年)

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