2013年12月10日火曜日

引用ノック0560:

最近の巨人の選手のなかで、最も深く野球から愛されていたのは間違いなく江川卓だ。だが、それに見合ったほどの愛を野球に対して感じられないという点が彼の贅沢な悲劇だったのである。
(中略)
逆に中畑は、野球が好きなだけの普通の人間だが、その普通さを百パーセント開発しえた律儀さによって、かろうじて野球の魂に触れえたのである。
各プレイヤーは、野球による愛と野球への愛とを冷静に計測しつつ練習しなければならぬ。ただ走ってみたって疲れるだけなら、走るのをやめる勇気を持つべきだろう。
(草野)

(「野球が好きだということの限界を知り、野球から愛される術を学ばねばならぬ」 草野進 渡部直己『読売巨人軍再建のための建白書』所収)

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