2011年12月24日土曜日

引用ノック0343:「エキストラ」

その午後が彼にとって名誉なときであることは、認めるほかなかった。空は晴れわたり、風は暖かく、足の下の刈りこまれた芝生は柔らかで乾いていた。
自分の陥った状況を人々に伝えようとすることは、とうにあきらめていた。彼が口をきけるようになることは決してないだろう。(……)

(グレッグ・イーガン「エキストラ」 山岸真訳)

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