五〇〇
すべての生物が死に絶(た)えてしまったかと思えるほどに深い静寂(せいじゃく)があたりを包んでいた。部屋の四隅(よすみ)にあるたいまつの炎(ほのお)が、壁に浮(う)き彫(ぼ)りにされた邪神(じゃしん)の像を照らし出している。ときおり炎が揺(ゆ)らぐたびに邪神の顔に深い影が忍(しの)び寄り、その表情をいっそうきわ立たせている。
(中略)
われらが英雄ギルガメスはどこに行ったのだろう。(中略)その背後(はいご)の石壁(いしかべ)に、エレベーターの後ろに隠(かく)されていたドアが見えている。あなたのギルが、もし「紅玉(こうぎょく)のカギ」を手に入れていたとしたら、きっとこのドアをあけて、向こうにある外(そと)階段を使って上に行ったのだろう。また、もし「紅玉のカギ」を持っていなかったとしたら、おそらくエレベーターの穴に下がっているロープをつたって上へ行ったのではないか。風もないのに揺(ゆ)れているロープの先には、きっとあなたがいるのだ。
(中略)
体力ポイントを原体力ポイントまで戻すこと。それから経験値を0に戻し、代わりに原戦力ポイントを1ふやすこと。(……)
(鈴木直人『魔宮の勇者たち』 東京創元社、1986年)
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