他人に対する共感はベゾスが不得意とするところだ。10歳のころ、祖父母と外出したとき、祖母に禁煙させようとベゾスは考えた。微妙な問題なのだが、ベゾスはこのときも、思いやりではなく、ギークらしい方法をとる。それだけたばこを吸うと寿命が9年短くなると計算したのだ。祖母は泣いてしまった。祖父は、思いやりの心を大切にしろとベゾスに教えたそうだ。
「祖父はしばらく私を見つめたあと、やさしくこう言ったのです。『ジェフ、賢くあるより優しくあるほうが難しいといつかわかる日が来るよ』と。」
(リチャード・ブラント『ワンクリック ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛』「第15章」井口耕二訳 滑川海彦:解説 日経BP社)
0 件のコメント:
コメントを投稿