2013年7月24日水曜日

引用ノック0532:

そのペン先をぼんやりと私が眺めていると 彼は何かを思いついたのだろう 紙ナプキンに何かを一心不乱に書きはじめた

ナプキンの上を踊るように滑るペン先 それはまるで魔法のようだった

私はそれに見とれていたのかもしれない どのぐらいの時間が経ったのだろう 気がつくと彼はすっと立ちあがりカップの乗ったトレイに手をやると

こちらを見て テーブルに置かれたままの 紙ナプキンを指差し はにかんだような笑みをうかべ そのまま店をあとにした まるですっと消えてしまったようだった

ほんの一瞬の出来事 私は呆気にとられたまま ゆっくりと自分のテーブルから腰をあげる

彼がほんのすこし前までいた距離が すこしずつ縮まる テーブルの紙ナプキンの場所まで 近くなる なぜだか鼓動が 早くなる

$a = "Hello World";

printf("%s\n", $a);

紙ナプキンには こんな文字が書かれていた

アイツ 何したかったんだろう?


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