「せ、生徒会長で頭が良かったお前がよ、どっ……どうしてそんな風になっちまったんだよっ?」
無我夢中で何とか一言返していた。が、自分でも何でそんな突拍子もない言葉が飛び出してきたのが不思議でしょうがなかった。
「あんだよ、3中のチンカスくんが、この俺に説教をくれようってのかよ」
ファッションモデル張りの整った顔、それに明らかな嘲りを浮かべるパーポン。
「生徒会長なんてものに祭り上げられてから、まだ1ヶ月も経たねえ時だったわ。俺に散々色目を使ってた上級生のわりとマブい女がよ、放課後に用事があって生徒会室に行ってみたら、ソコであの知性のカケラもない丸山の野郎と真っ最中でな……。それを目にした時から、俺も遠回りするのは止めることにしたっつーわけだよ」
「…………」
奴の言ってる意味が1ミリもわからなかった。
「ま、テメーみてえなダサくて幼稚な野郎には、あと20年ぐれて経たねえと理解できねえって話だわな……。(後略)」
(ゲッツ板谷『メタボロ』「泥流」)
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