2011年1月14日金曜日

引用ノック0088:志ということ

 ある日、久どんは江戸吉原の高尾太夫の道中を見て、その美しさに心を奪われてうのですね。(…)久どんはなんとか一夜のなさけにあずかりたいと、三年間飲まず食わず働いて、十五両をためた。(…)それを一夜で、みごと太夫のために使い果たしてしまうのです。
 (中略)ぼくはこの話を聞いたとき、”自分にはそんな潔いまねはできん。久どんの方が上だな”と思ったものです。

(松下幸之助『人生談義』)

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