2018年10月30日火曜日

引用ノック0978:

拝啓 寄宿舎の夏期休暇果して如何。愚生財政困難のため真成の行脚と出掛候処、炎天下熱の間にむし殺されんづ勢にて大に辟易し、この頃ハ別仕立の人車追ひ通しに御座候。風流は足のいたきもの紳士ハ尻のいたきものに御座候。
(……)
四、五日内に帰京可致(いたすべく)候。

(明治26年 八月十六日(水)
羽後国仙北郡大曲駅旅館 正岡常規より
本郷区帝国大学寄宿舎 夏目金之助へ : 和田茂樹編『漱石・子規往復書簡集』より 岩波文庫、2002年)

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