引用ノック0581:雌山羊

クレタ島、イデの山脈で赤子のゼウスに乳を与えた雌山羊。ゼウスはアマルティアを養母と思い、いつもこの優しい動物に感謝していた。ゼウスは彼女に三通りの名誉を与えた。まず彼女の死後、その皮を自分の盾（たて）に張るのに用いた。この皮はのちにアテナに与えられる聖なる「神盾（アイギス）」である。（中略）のちにゼウスは山羊と角とを星に加えたが、これはいま山羊座となって輝いている。

（バーナード•エヴリスン『ギリシア神話物語事典』「アマルティア」 小林稔訳）