主従の関係を勘定に入れて、抜き書きと感想を。
•「お兄ちゃん、将来何になりたい?」
→ライ麦畑のフィービー。原文は主人公四郎から二郎への問い。このあと、『長いお別れ』の引用がある。
•まだ犯罪者と呼ばれていないだけなのだ。まだ刑務所に入らなくていいだけなのだ。少なくとも今は。
→舞城の好むクリシェ。おそらくここが初登場。『九十九十九』で大切なワード。
•……三郎は二郎を《移動式地獄》と呼んだ。
→ヘミングウェイ『移動祝祭日』のパロディか。
•「奈津川シートベルトを締めろ!」
→発言者マリック。この小説の転回点、折り返し地点。単行本か文庫版いずれかの帯に引用されていたはず。
•《フジコ》と《フジオ》。馬鹿げている。馬鹿げていすぎる。馬鹿げていすぎる。馬鹿げていすぎる。
→反復4回、順に一郎、二郎、三郎、四郎。→海辺のカフカの多重人格(僕はうなずく)
•白碑はマリックを失って以来、畑に忘れられたキャベツみたいにしおれてしまっていた。「ビシッとしろビシッと」
白碑は薄い笑みを浮かべて片手をあげて応えて病室を出ていく。あのニヒルさや傲慢を白碑が取り戻すのには長い長い時間がかかるだろう。
→白碑のスピンオフ短篇(まだないなら)読みたい。あと一郎のも。
•「親父は二郎といっしょや、四郎」
→関係性の圧縮された提示。
ほか:
高谷真理の台詞。
家族小説。
『心臓を貫かれて』、ラシュディ、松本人志などの影響下。
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