「お前って今、無職じゃん………」
代表して口を開くオレ。
「うん……でも、とりあえず何とかなるよ。ミカって麦茶とかを作るのも上手だから」
(中略)
で、セージとミカが結婚してから2年ほど経った、ある日のこと。その日、オレがたまたま1人でジイさんの墓参りに行ったところ、ウチの墓の前で線香を焚きながら手を合わせている人物がいるのである。で、それがベッチョだったのだ。
「ひ、久しぶりじゃんかよ……。つーか、何でウチの墓の前で手を合わせてんだよ?」
「いや、自分ちの墓もココのお寺にあるんで、いつもついでに拝ませてもらってるんですよ」
「…………………………」
以前、セージから聞いた話だが、セージとベッチョは中学時代の同級生の結婚式に出席した。そして、その2次会でビンゴ大会があり、ベッチョが真っ先にビンゴ!となって1位の賞品のプレイステーション2をゲット。んで、ベッチョは大喜びをしていたらしいのだが、たまたま近くにいた見知らぬチビッコに「あ~ん、ボク、それ欲しいよ~~」と言われた次の瞬間、何の迷いもなく「じゃあ、あげる」と言って、そのプレステ2を渡してしまったという。そして、セージが、「お前、せっかく当たったのに何であげてんだよっ」と声をかけたところ、「だって、可愛いんだもん」と言ってニコニコしていたというベッチョ。……そう、ベッチョというのは、そういう奴なのである。
(ゲッツ板谷『やっぱし 板谷バカ三代』 2009 角川書店)
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