「[……]この感情こそは人生そのものなんだが、これを満たすために人間はありたけの力をふりしぼり、生命の熱気を注ぎ込む。この思考の欲望を持たなかったら、サタンでさえ仲間を見つけられるだろうか。……これを詩に作ったなら『失楽園』の序にぴったりだろう。あれは『反抗』の擁護論にほかならんわけだが」
「さしずめ堕落の『イリアス』というところでしょうか」とリュシアン。
「でな、わたしは孤独だ。一人で生きている。[……]」
(バルザック『幻滅』 野崎歓 訳 :『集英社文庫ヘリテージシリーズ ポケットマスターピース03 バルザック』 集英社、野崎歓編、2015年)
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