2017年12月21日木曜日

引用ノック0952:

エヴゲーニイは雷に打たれたように立ちつくしていた。どんな感覚のあらしのなかに、彼は今心から沈んでいたことか。だがその時突然、拍車の音が響いて、タチヤーナの夫が現われた。読者よ、私はここでわが主人公を、彼にとって意地の悪い瞬間のまま、当分のあいだ……いや永遠に、見捨てることにしよう。(後略)

(プーシキン『オネーギン』 池田健太郎訳 岩波文庫、1962年; 2006年改版)

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