六四〇
今日は気持に余裕なし。暑過ぎたが天気がじめじめしてないのが救いだった。
温故:
判断ミス|杉作J太郎のすべて幻|2011.5.15
http://www.houyhnhnm.jp/blog/sugisaku/2011/05/post-7.html
温読書歴037: 武者小路実篤『友情』
……後半はたしか作者が半分泣きながら書いたんじゃなかったか。村上龍が同じように「いい、いい」と自己陶酔しながら小説書いてたらしい。逆は俺たちの嫌いな(?)村上春樹。奴も別方式で酔ってるとは思うが。どのみち酔わなきゃフィクションなんて、ねえ。その上で、両村上氏ともに、自分とは趣味や良しとすることが違いすぎる。非常に飛躍するが、『野菊の墓』が面白いらしい。不当に粗末な扱いを受けてる作品・モノにはなるべく寄せてゆきたい。 >主人公野島の独白がメインとなる前半部がとにかく笑える。
追加:じゃがいも顔の龍氏、『テニスボーイの憂鬱』の冒頭はじめやはり面白い。社会的に成功していくと作品全体に空疎な気配が漂ってくるのもいい。或いは『昭和歌謡大全集』的な爆発に向かうしかないような系譜も。そして、経済にがぶり寄って行ったらへんからが合わない。全盛期のは両氏ともに今読んでもいけるかと。悪趣味とは別の方向で、村上春樹はいけすかない。前にも書いたけど、アクション映画だけ見てるようなガラの悪い男が、初めてクラシック音楽に魅了されつつ改心するという、『海辺のカフカ』の後半のシーン、通俗の極みでハッキリ最悪だった。
追記:『海辺のカフカ』、ブーブー言いつつ、のべ10回くらい読んでるんですよコレが。構図としてはラスコーリニコフを登場人物総動員で助ける『罪と罰』に似ていて、存外陰のありそうな作者の学生時代と合わせて読まずとも、やはり人気を得るだけの、ひとつの確固たる名作だと思います。だけに。
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