2014年12月15日月曜日

引用ノック0679:メーストル

口あたりのいい、衛生無害な思想家ばかりでは歯が弱くなる。(中略)フランス革命の実相を把握するには百科全書派(アンシクロペデイスト)の思想解明や、進歩主義者の革命史の読解だけでは片手落ちというものである。大革命の批判者、いわゆる反動思想に蓋をした状態では歴史は手づかみにすることは不可能である。いやこのナポレオンと同年に没した文人思想家の硬派ぶりに、わたしも少しは学びたいと思っている。

(飯島耕一「Ⅰ:ジョゼフ・ド・メーストル」『バルザックを読む漱石』)

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