2014年7月27日日曜日

引用ノック0636:

一秒の何分のいくつかのあいだ、癲癇(てんかん)患者のみが知るのを許されているというあの完全な透明状態を、ぼくは経験した。その瞬間、ぼくは完全に時空の幻覚をうしなった。世界は軸のない子午線に沿って、いっせいにその劇を展開した。

(ヘンリー・ミラー『北回帰線』大久保康雄訳)

0 件のコメント: