三が日もあと少しですね。
三が日もあと少しですな。
風邪なのか、少し熱が。
当然ニュース情報なのだが、イランの要人(軍人)が殺され、アメリカ合衆国側が声明を出しているとかで、何やらきな臭いですな。
少し前までは、世界情勢なんてのは一部のエリートが押さえておけば庶民にはあまり関係が……なんて思ってました。が、さいきん意外とそうでもなく感じてきました。
経済一流、政治三流なんて言葉も昔は耳にしましたが。時間のある人間(含自分)は、新しい分野の勉強を無理なく始める機会かも。
(こんな世の中(生活)、もういっそドラえもんに頼りたい。そんなのび太属性のあなたが、ドラえもんを作るのか。それとも誰か(何か)がドラえもんを受け持つのか。
また、ドラえもん特異点、ジャイアン特異点、スネ夫特異点、その他ありましょう。)
メルヴィル。日本では『白鯨』が有名ですな。エイハブという偏執狂的な船長が大きな魚(鯨)を獲ろうとする話です。(ちな副船長はスターバック)
ヘミングウェイの『老人と海』とあわせて、マッチョな文学と見立てる筋もあります。対抗枠に『アメリカの鱒釣り』など。ですが、実はかなり変わった、一般に思われているのとはちょっと異なる小説なんですよ。
大半が鯨の図鑑、博物事典の項目みたいなページから成っていて、物語部分はちょこっと。
トールキン『指輪物語』冒頭の、ホビット庄における煙草の記述。あれが延々ある感じのストレンジな構成で、鯨マニア以外は咀嚼力(対砂岩タイプ)が試されます。
前置き長くなりましたが。
メルヴィルも、『鱒釣り』のブローティガンとはまた別の流儀で実験的なところのある作家で、そんな大味ざっくりの前近代/近代的なセンスの持ち主とは必ずしも言い難い。とみてます。(ちなみに『白鯨』マラソンを最後まで読み遂げると、ガンダムSEEDのラストが倍楽しめる。労力に見合うかは不明、人次第。)
もう一つの代表作が『バートルビー』(「代書人バートルビー」)で、十年くらい前は、単行本がなく、たしかアガンベンというイタリアの哲学者の本の付録が一番入手しやすかったくらいの記憶があります。
(冗長御免。白鯨を読んだ時のことを思い出して、部活の後輩を丸刈りにしたいような誘惑に駆られているのかも知れない。)
疲れてきました。(ここから少しネタバレ)
端折ると、主人公のバートルビーは事務所に寝泊りしてるんですよ。
かといって仕事熱心でもない。
口癖は"I would prefer not to"で、できればしたくないのですが……とか訳される。
最後、舞台がとしてdead letter(宛先不明の手紙)が行き着く場所、というのがバートルビーの在り様と繋がってきて、独特なんすよ。明日から何かあるたびに「Oh, humanity!」と叫びたくなるくらい、漢方薬のように効いてくるラストです。
メルヴィルゾーン、長かったですね。
みんな大好き(ほんとか)『とらドラ!』の話にようやくたどり着きましたが。
第一話で、空の手紙にまつわる一連の小さな物語があるじゃないですか。
渡したい相手はいるけれど、中身がないという。
映画『マグノリア』に、愛を持て余して「持って行き場がないんだ」という元天才クイズ少年がいました。ポリバケツの中か何かにシャウトするあいつ。彼がバートルビーにおけるdead letterと、とらドラ! における空の手紙の中間くらいに位置するんじゃないかって気がします。
"I would prefer to"("I would prefer not to not" 、できれば何もしないではいたくないのですが……)という感受性の台頭、あるんじゃないですか。中穴くらいの感じで。
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