2015年4月18日土曜日

引用ノック0726:epics

「(……)人間がまず第一に考えることは、癩病やみでも徒刑囚でも人非人も病人も、みんなおなじこと──自分の運命の協力者をもつということだ。この気持こそ、人生そのものなのだが、これを満足させるために人間はあらゆる力、あらゆる能力、自分の生命の熱情をうちこむ。サタンでさえこの至高の欲望をもたなかったならば仲間をみつけることができたろうか?……ここに書くべき詩の材料がある。反抗の弁護にほかならぬ『失楽園』の序にしてもいいものだ」
「それこそ堕落の『イーリアス』(壮大な叙事詩という意味)になるでしょう」とリュシアンがいった。

(バルザック『幻滅(下)』生島遼一訳、『バルザック全集 第十二巻』収録、東京創元社、1974年)

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