2013年2月10日日曜日

小説の感想について

SNS、というかTwitterの隆盛によって、読者が作者に、比較的容易に感想を伝えられるようになった。
が、評論等の本に比べて、その感想がすごく少ないのだという。
ブログなどにおいても、余り書かれないとか。(おそらくは映画や音楽と比べても)

思えば、自分もそうかもしれない。
アマゾンレビューも書くべきと思いつつ、書かない現状に落ち着いている。

ひとことでいうと、優れた小説(フィクション)は読み手を沈黙させる(&遅攻で考えを促す)効果があり、それが主な原因じゃないかと思ってる。
たとえば「マーメイド・イニシエーション」は、読んで、感想を呟くことすらはばかられるような気持ちになった。

加えて、(小説の場合)SNSで作者に直接感想を伝えることは、すごく敷居が高いと(ぼくは)感じている。
『少年カフカ』で村上春樹と読者が応答するコーナーがあって、ここで村上はかなり危ういことをやっているな、という認識が(自分には)あった。
作者のほうはそれでも読者の声をほしいんだろうけど、たとえばぼくみたいなビビリは、責任重大に感じてひよってしまうな。

うーむ、むつかしい。わからない領域が広い。
サクサク感想を伝えられないこと、「感想を伝えることの位置付け」を瞬時にでも準備周到にでも考えられないボンヤリさが、ぼくの(もしかしたら本質的な)限界なのかもしれない。(問題を設定する能力はあきらかに低い。)

端的に不調なもかもしれないし、言葉を失っている状態なのかもしれない。

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