(……)
果実だけでもう罪なのだという、
証拠みたい合計(トータル)みたい、
ぱっくりひらいて、いけない、ザンナ、しめて!
きみの大切なところ、かくしどころ。
もしも冬が腎臓を、
灰色の古びた脾臓を、
塩を、両側の道にくれてやったら、
そのときはザンナ、きみの、ザンナ、
ばらまかれた霊魂は、
雲雀(ひばり)たちにゆだねよう。
ザンナ、ザンナ。
(ギュンター・グラス「つるつる氷のかたわらでの悲嘆」飯吉光夫訳『ギュンター・グラス詩集』 原題"Lamento bei Gleisdreieck")
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