2012年8月18日土曜日

引用ノック0438:


僕の魂は空っぽの瓶のように砕け散った。
階段を過剰なまでに下方へと落ちたのである。
うっかり者の女中の手から落ちた。
落っこちて、瓶をなす磁器よりも多量のかけらとなった。
(中略)
星々のあいまで、つややかな表を上に見せて、かけらのひとつが輝く。
僕の作品? 僕の大事な魂? 我が生命だって? 一個のかけらだよ。
そして神々は特にそいつを見つめている、なぜそいつがそこでそうしているか、知らないせいなんだよ。

(アルヴァロ・デ・カンポス*「覚書」管訳『私の謎』p24-25)
(*フェルナンド・ペソアの<異名>

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